もくわく産地だより:神奈川 / 木や森のこと
津久井もくわくの作り方 その2
2024.06.23(Sun)
津久井黒杉 もくわく が誕生しました。
前回のブログで、津久井スギもくわくの作り方を紹介していましたが、写真をみて「あれ?」と思った方は観察力の優れた方、もしくは木材業界関係者ですね(笑
この写真の左側はよく見る杉の板。右側はずいぶん色が濃いというか黒いですね。
津久井黒杉 もくわく はこの右側のような材をつかった もくわく なんです。
これが杉なの?と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この黒い杉は黒芯材と呼ばれています。芯材部分が赤くなくて黒い杉だからです。
この黒芯材を使って もくわく を作ったら絶対にかっこいいのができる! ということでやってみました。
思った通り、深い茶色の もくわく ができました。
部位によっては、ちょっとワイルドな木目も出て、これもいい!
また芯材の黒〜深い赤い色と、辺材の白い部分が対照的なツートーンになっているのもいいぞ!
ということで、 津久井黒杉 もくわく の誕生です。
この黒芯材、まず持ってみると「重い!」
比重がスギとしてはとても高いのです。比重が高い=堅い ということになります。
堅い材は表面に鉋がけをすると光沢が出やすいので高級感もありますね。
さらに黒杉 もくわく は濃い色が映えるオイル塗装をしています。
実は国産の木で色の濃い(こげ茶色から黒)をしたものはほとんどありません。黒柿や黒檀のような希少な材はあ
りますが、幅の広い材を手に入れることは難しいし、価格も!!!!!!というほど高いです。
家具店などで見かける深い茶色をしたブラックウォールナットは北米産の輸入材。
そういったことからも津久井産杉の黒芯材を使った 津久井黒杉 もくわく は面白いのではないでしょうか。
ところが、杉の黒芯材って材木屋さんに行っても手に入ることはほとんどありません。
希少な木だから??いえ、杉ですから希少なわけではありません。
なぜ?
続きはまた改めて!!