もくわく産地だより:岐阜 / 木や森のこと
製材所のお仕事 冬 @岐阜県郡上市 白鳥林工
2023.02.21(Tue)
こんにちは。岐阜 長良(ながら)杉を担当している白鳥林工(しろとりりんこう)です。
早いもので2月も後半に突入です。
ここ最近の暖かさと降雨によって、弊社工場周辺の雪はすっかり融けてしまいました。
「クリスマス寒波が・・・」と言っていたのが遠い昔のようですが、わずか2カ月前のこととは。
皆さんの周辺に、森林はありますか?
ぐるりと森林に囲まれた我が郡上(ぐじょう)市。森林率は約90%に達します。
多面的機能を持ち合わせている森林の機能として、木材の生産・水源涵養・環境保全等々ありますが、もっとも身近なものとしてレクリエーション機能があるのではないでしょうか。
登山、森林浴、最近ではキャンプも人気ですね。
ここ郡上市、特に奥美濃と呼ばれる地域の冬のレジャーといえば、スキー・スノーボードは外せません。
今冬も県外ナンバー、特に関西方面からのお客様が沢山来訪されていました。
オリンピック選手が練習に訪れる事もあり、地元のスキー場がメディアで取り上げられる嬉しくなりますね。
スキー場には恵みの雪ではありますが、こと製材所の立場からすると厄介者なのです(と言っている時点で自分勝手なのですが、ご容赦くださいね)。
構内の除雪はもちろんですが、雪下ろしも大事な作業になります。
頑丈に作られている鉄骨の建物も、積雪が多くなるとやはり心配になります。
建物や機械に被害がでないうちに、早め早めの雪下ろしをしなければなりません。
天然乾燥中の板の上に積もった雪も下さねばなりません。
一見少ないように見えますが、雨が降った後でしたので、ずっしりと重い雪でした。
山が倒れてしまうと、その後の復旧に余計に時間が掛かってしまうので、こちらも早め早めの雪下ろしをしなければなりません。
雪が積もらなければ、しなくても良い仕事。
「春になれば融けてなくなるのに」と思うと複雑な心境ではあります。
一方で、雪という形で山に水を蓄えておくという面(一種のダム?)もありますので、適度に降って積もって融けて、というサイクルは大切だなぁと思います。
暖冬と言われるシーズンでもない限り、1シーズンに1度は雪下ろしをしていますが、僅か10年前と比べても、積雪量はぐっと減っています。地球温暖化と言われる影響でしょうか。ちなみに今年の雪下ろしは、5.5人工かかりました。
もくわく仲間である、奈良の吉野中央木材さん、兵庫のシェアウッズさん、福岡の八女流さん、そして岐阜。
それぞれの地域の気候風土にまで思いを巡らせて頂けると、「もくわく」をもっと身近に感じて頂けるのではないかと思い、ちょっと脱線気味にはなりますが書かせて頂きました。
さて、数本前のブログで紹介して頂いた、白鳥林工のYouTubeチャンネル。
この度、ようやく「木材加工部編」をアップしました。
製材・乾燥・加工と、「もくわく」・「もくわくてんばん」が出来るまでの工程が全て詰まっています。
https://www.youtube.com/watch?v=shgzM8r09y0https://www.youtube.com/watch?v=Jg4CRC-LDc4
動画を通して、より身近に感じて頂けると嬉しいです。
先人が育てた木を使わせて頂き、後世の為に木を残す。
持続可能な資源としての木材を、木が持つ本来の魅力をそのままに皆さんのところにお届けする、という想いで白鳥林工は日々の事業を行っています。
白鳥林工協業組合 石ヶ谷