もくわく産地だより:岐阜 / お知らせ
もくわくのラインナップに初の広葉樹!岐阜県 栗が仲間入りしました!
2022.11.16(Wed)
岐阜のもくわくの制作を担当しているツバキラボです。
実はこの夏、これまでの長良杉に加え、「栗」もラインナップに加えました。
もくわくシリーズは産地は増えていくことでバラエティが増え、同じ杉でも表情が違ったり、ヒノキのラインナップが加わったりしましたが、どれも針葉樹でした。
杉やヒノキといった針葉樹は全国各地で植林され、木材として生産されているため、それも自然な流れだと思います。
では、森林資源や木材として使用できる材は針葉樹だけかというとそうではありません。広葉樹もたくさんあります。
日本国内の森林資源のうち、約5割が針葉樹、4割が広葉樹、残り1割が竹などの木材以外とざっくり分けられます。
こちらが針葉樹の山です。どちらかというとツンツンした印象を受けます。いつもこのような針葉樹のツンツンした山をみると、人工林とわかるので、あの山のてっぺんまで人が苗木を背負って登り、植えたんだなぁといつも思います。岐阜県にはこのような山がたくさんあります。
それに比べてこちらは広葉樹の山。山の形がブロッコリーのようにモコモコしていますよね。実はこれも岐阜県の山。
針葉樹のほとんどは人工林などで管理されている山で”生産”されていますが、広葉樹は天然林といわれる里や山に生えているものが多数を占めます。
この広葉樹という分類も落葉広葉樹と常緑広葉樹に分かれ、さらに細かく・・・・、とみていくときりがありませんので、ここで割愛。
軽くて丈夫なクリをもくわくに
さて落葉広葉樹の中で「ブナ科」に属する樹種は多く、コナラ、ミズナラ、クリ、ブナ、クヌギ、アベマキ、カシワなどいろいろあるのですが、その中で一般の人にとってもクリはその実を食べることもあり馴染みがあるのではないでしょうか?岐阜県の東農地域では栗きんとんが特産品としてあります。
このクリは木材としても重宝されています。水に強く、腐れに強い、害虫にもつよいという特徴があり、かつては線路の枕木として使われていました(現在はコンクリートが主流なので枕木需要はなくなりました)。ミズナラなどに比べて硬さはないものの、資源量も多く、最近では家具用材として使われることも以前より増してきました。
今回このクリをもくわくのラインナップに加えたわけですが、もともともくわくシリーズが持っている気軽に使えるというその軽やかさがクリの素性にあっているのと、岐阜県の栗きんとんが特産としてあることもあり、岐阜のシリーズとして取り入れるのもいいのではないかと考えたからです。
では、実際どれくらいの差があるのでしょう。クリと杉、ヒノキ、ミズナラの重さの違いを比べてみました。同じサイズ(体積)でそれぞれの樹種を切り出し、重量を計りました。
(*ヒノキ、ミズナラは塗装サンプルとしてツバキラボで使用しているものなので、中央で色が変わっています)
もくわくシリーズで多い杉は、84g
ヒノキは、89g
そしてクリは、140g
最後に木材の王様と言われ家具などによく使われるミズナラは、171g
もちろん個体差も考慮しないといけませんが、針葉樹がいかに軽いかということ、そしてクリは針葉樹に比べると重いですが、家具用材などで使われるミズナラに比べるとだいぶ軽いということがわかるかと思います。ミズナラ以外にも、家具などによく使われるサクラやブナ、カエデ、ケヤキなどはミズナラと似たような重さなので、そのようなよく使われる樹種に比べるとやはりクリは軽いのです。
針葉樹(特に杉)は、やわらかくて軽いという特徴がありますが、柔らかすぎるため傷がつきやすいという一面があります。クリはほかの広葉樹に比べれば柔らかいのですが、針葉樹に比べれば硬さは十分あります。それでいて軽いのだからなお良しです。
というわけで、もくわく クリバージョンもぜひ手に取ってもらえると嬉しいなぁと思います。
実際に比べてみたいという方は、京都のSumaoさんか岐阜のツバキラボにお越しください^^
https://mokuwaku.stores.jp/?category_id=61f6abd3fd2e737062ff2612