もくわく産地だより:奈良 / 木や森のこと
よしのウッドフェス2023
2023.10.30(Mon)
吉野町の中心に広がる木材工場の集積地「吉野貯木場」は、昭和14年に日本初の木材工業団地として整備された地域です。
この吉野貯木場を舞台にして、木の魅力をあらゆる分野を通して発信し、体験してもらうイベント「よしのウッドフェス」が2023年10月21日に、4年ぶりに開催されました。
主催は、吉野の木材関連事業者の後継者有志で2012年に結成した「吉野と暮らす会」。2020年に法人化して、一般社団法人となっています。
吉野と暮らす会では、2014年から「愛学習机プロジェクト」、2016年から「吉野杉の家」などの活動を立ち上げて、吉野の木の暮らしを地域の内外に発信し続けています。
愛学習机プロジェクトhttps://yoshinochoboku.com/studentdesk/
吉野杉の家https://yoshinochoboku.com/yoshinocedarhouse/
2012年の立ち上げから10年が過ぎて、中心メンバーは40歳代後半になっており、今回、4年ぶりにウッドフェスを開催するにあたり、一回り若い世代を中心に企画、運営を担ってもらうことにしました。
この10年の活動の中で、吉野と暮らす会の活動に共感し、手伝ってくれる若い世代が、地域の内外で少しずつ増えてきた事もきっかけの一つです。
今回のウッドフェスは、若手メンバーの熱意と頑張りで、2019年に比べて3倍くらいの規模になりました。林業に関わる問題は山積していますが、まずは、一般の方々に木の魅力を体感してもらう入り口として、木に関わるあらゆる分野の展示や体験、物販、飲食を集めてくれました。
吉野貯木場内のまちあるきツアー、製材所や集成材工場、木工所、モデルハウスの見学はもちろん、吉野地域の木工家さんの作品展示、木工体験のワークショップも行われました。
私たち「もくわく」も、もくわく吉野として、実際に使ってもらった感じが分かるような展示を行いました。
林業のフォレスター(森林管理官)や作業従事者の育成を行う「奈良県フォレスターアカデミー」さんとの連携で、伐採ツアー、ジビエのセミナーも。廃校になった小学校の芝生広場をお借りして、子どもたちが楽しめる木製遊具のプレイグラウンド。吉野桧のおがくずを発酵させた酵素風呂の足湯。吉野杉の人工林が広まった契機である木桶や樽のタガをフラフープに見立てた「タガフープ世界選手権・奈良県予選」、齋藤精一さんによるトークイベント等々、企画もりだくさんのウッドフェスとなりました!
来場者数は約1000人と、本当に多くの方々に、木のまち吉野に集まっていただき、楽しんでいただけました。この流れを良い方向へ続けていき、みんなで力を合わせながら、木と暮らす活動を広げていきます。
来年もウッドフェスを開催しますので、ぜひ、木のまち吉野へお越しくださいね!
よしのウッドフェス2023https://yoshinochoboku.com/woodfestival/
吉野中央木材・石橋輝一